観賞用にはこれ!細部まで拘った究極の痛車ミニカーたち

■痛車の由来

「痛車」はもともとインターネット上から生まれた言葉です。
最初は「オタ車」と呼ばれていて、リアウィンドーやリアのパネル部分にゲームやアニメ、漫画のキャラクターのステッカーを貼るくらいのものでした。

内装はぬいぐるみやフィギュア、抱き枕を乗せるという感じだった「オタ車」が少しずつ、雑誌などに紹介され始めると、人気が徐々に高まって車の展示会やイベントに集まるようになりました。
そうなると真似をする人が増えてきて、カッティングシートにフルカラーでキャラクターを印刷するという形式が主流になりました。

それと並行するかのように、街中ではバスやトラックのボディの前面にアニメのキャラクターを描いた宣伝カー「ラッピングバス」というのも登場して、それをお手本にして自分の車をドレスアップする人が出てきたおかげで、外装の技術やデザインがレベルアップしました。
車とアニメの両方が好きという人には、たまらない趣味となり、「痛車」と呼ばれるようになりました。

■痛車のプラモデルやミニカー

たちまち痛車の人気は高まって、遂にはプラモデルやミニカーまで発売されるようになりました。
自分の車を痛車にできればいいのですが、費用がなくてできない人や、周りの目が気になって痛車にできないという人などに人気があります。

痛車を持っている人も、自分の痛車のデザインを簡単に変えることはなかなか難しいので、代わりにミニカーを集めるという人もいます。
ミニカーならどんな痛車も自由にデザインできるので、たくさんの種類があります。

「魔法少女リリカル☆なのは」の痛車ミニカーでは、
食玩のように箱入りで販売されていて、中身を自分で選ぶことはできません。

全部で10種類に加え、1種類のシークレットもあります。
1個800円なので食玩にしては高いかもしれません。

主にコンビニエンスストアで販売されていたようですが、アマゾンなどのインターネット通販だとセットで安く購入することもできます。

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出典:ひきこもりかけブログ

こちらは「らき☆すた」のミニカーです。
ひと箱819円で、全10種類なので箱買いすると8,190円となります。

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出典:ギズモード

痛車ミニカーの自動販売機まであるようです。

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出典:Automatic

本物の車を自分で痛車にする人がいるのですから、ミニカーを自分で痛車仕様にする人も当然います。
ミニカーの場合は本物に比べて、さほどお金がかからないので、自由にデザインすることができます。

一気に何パターンも作れたり、失敗しても簡単に作り直せたりするところが、ミニカーはいいですね。

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出典:ミニカー大好き

こちらは内装にまで凝っていて、抱き枕とタペストリー、プラモデルの箱まで手作りです。

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出典:コケノムスブログ

■ミニカー痛車の作り方
必要な材料は、もととなるミニカーとパソコン用の転写シール、濡れティッシュとピンセット、はさみです。

作りたい痛車のデザインが決まったら、パソコンを使って転写シールに印刷します。
公道を走る本物の車の場合は、キャラクターの著作権があるので許可を得る必要がありますが、ミニカーに貼るだけなら「私的に楽しむ」範囲内なので問題ありません。

完成したミニカーを販売したりしたら、著作権法違反になりますが。
印刷ができたら、あとはシールをカットしてどんどん貼っていくだけです。

白いボディの車を使えば、シールのカッティングはそんなにきれいにやらなくても目立たないので、初心者におすすめです。
曲線の部分にシールを貼る時は、水で濡らす前にシールをボディに押しつけて、前もってシールを曲線に合わせて曲げておくとやりやすくなります。

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出典:駅前でハンドスピーカー持って勝手にやればいいのに

ミニカーよりは、プラモデルの方が大きい分、いろいろと細部まで手が加えやすいようです。
とはいえ、抱き枕やクッションだけでなく、扇子やカーナビまで手作りというはすごいですね。

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出典:模型の花道