日本のアニメやゲームなどは、インターネットの普及により日本のみならず世界にどんどん広がっていっています。
ドラえもんはもちろん、ドラゴンボールやエヴァンゲリオンなどなど、世界各国の言葉に訳されてマンガやDVDが発売され、それに伴いグッズなどもどんどん売れているようです。
車のボディにアニメのキャラクターや芸能人の似顔絵を描いたいわゆる「痛車」も例外ではありません。
「痛車」はもともと日本で生まれた文化と言われています。
■痛車の起源は?
古くはトラックの運転手さんたちが、自分のトラックのコンテナ部分に好きな演歌歌手の似顔絵や歌詞を描いたり、般若などの日本画を描いたりしたのが始まりのようです。
それが最近では、普通の乗用車にアニメの主人公やアイドルなどの似顔絵を描いたり、ステッカーにして貼ったりする人が増え始めました。
岡山県岡山市にある「平田食事センター」というところは、長距離トラックのドライバーが多く休憩する場所でしたが、トラックのボディに様々な個性的なペイントをした車が集まるようになり、それを見物したり、自分の車を披露したりするために、だんだんそういった車が増えてきたことから、後に「痛車の聖地」とか、「痛車文化発祥の地」と呼ばれるようになりました。
現在では時代の流れに伴って客足が落ちたことにより、廃業してしまっていますが、このことからも「痛車文化」は日本が発祥と言っていいようです。
■海外での痛車の反応は?
この「痛車文化」が海外にも広がっているというのです。
もともと海外でも、自分の車やバイクに好きな絵をペイントする人はいましたが、日本の痛車のように、ボディ全体にデカデカとアニメのキャラクターを描くことはありませんでした
それが、日本の痛車がyoutubeなどのインターネットサイトで紹介されたとたん、海外からも大きな反響が得られるようになり、自分の車も痛車にしたい!という人が増え始めたようです。ようです。
「痛フェス」と呼ばれる痛車ばかりを集めたフェスティバルが日本中で行われていて、ネットにその様子がアップされるやいなや、行きたい!みたい!という海外からの書き込みが殺到しているというのです。
多くの意見としては「恥ずかしくないの?」とか、「持ち主はモテようとしていない!」とか、「自分の国では信じられない!」いった否定的なものが多いのですが、素直に「すげー!」とか「お金があればやりたいs!」といった意見も少なくありません。
日本でも、最初に痛車を作った人は同じような反応をされたと思うので、国が違うから反応が違うということもないような気がします。
実際、自分の車をデザインしたいとは思わなくても、街で痛車を見かけたら思わず注目してしまうという日本人はたくさんいると思うので、国内外を問わず反応は同じでしょう。
■海外の自作痛車
その証拠に、海外でも実際に痛車を作る人が登場しはじめています。
海外では「痛車」という言葉はまだ一般に普及していないようですが、一部の人の間では「itasha(イターシャ)」と呼ばれ、自分の車を好きなようにペイントする人が増え始めています。
こちらはオーストラリアのシドニーで走っていた痛車です。
エヴァンゲリオンのキャラクターの絵が描いてあります。
こちらはフランスのお金持ちが仲間を驚かせるために作った痛車です。
ブガッティという高級外車をベースに作成されているので、世界一高価な痛車と言われています。
■日本とはちょっと違う海外の痛車
日本の場合は、車のボディにさまざまな絵を描くのが痛車ですが、海外の場合は車の形自体を変える痛車も多くあるようです。
このようなUFO型やハイヒールなど、車の形自体が変わっているので、目立つこと間違いなしですが日本の場合は車検に通らないのではないでしょうか?